ペットの似顔絵をオーダーするとき。「何を、どんなふうに残したい?」から考えてみる

ペットの似顔絵、どう残したい?そっくりだけじゃないペットの絵のオーダー

大切なペットを、絵として残したい。

家族に迎えた日の記念に。
ひとつ歳を重ねた、その成長の証に。
旅立ったあとも、一緒に過ごした時間をそばに置いておくために。

ペットとの時間を形にしたいと思う理由は、さまざまです。
では、いざ絵にするとき、どんなふうに残したいかまで考えたことはあるでしょうか。
「絵として残したい」と思っても、「どんなふうに残せるのか」、その選択肢までは意外と知らないこともあります。

私自身、これまでペットの絵をご依頼いただく中で、「こんなオーダーの仕方もあるんだ」と知りました。

「この子に合う表現で描いてほしい」
「写真を見て、nicoに浮かんだものを描いてほしい」

写真のようにそっくり描くことだけではなく、作家が感じたものや表現まで含めた一枚を求めてくださる方もいるということ。

今回は、そんな実際の制作を紹介しながら、

「どれだけ似てる?」よりも、
「何を、どんなふうに残したい?」

というところから、一緒に考えてみたいと思います。

実際にあった、こんな残し方

以前、ご自宅に飾るためのワンちゃんの絵をご依頼いただきました。
今回のワンちゃんの大きな特徴のひとつは、黒い毛が多いこと。
そこで考えたのが、
この特徴をどんなふうに表現したら、もっとこのワンちゃんらしさが伝わるだろうということ。

写真から感じたのは、やわらかな表情や雰囲気でした。
その印象から、アクリル絵の具の黒よりも、毛筆タイプの筆ペンで描く、やわらかな線と少し軽さのある黒の方が、このワンちゃんには似合うと感じ、この画材を選びました。

同じ「黒い毛」という特徴でも、トイプードルのようなふわふわした毛なのか、ミニチュアダックスフンドのような短く艶のある毛なのかによって、どんな線で、どんな黒を使うかは変わります。

こちらは、同じように黒い毛が特徴のワンちゃんを描いた別の作品です。

特徴やチャームポイントをそのまま描くだけではなく、どう表現したら、よりその子らしさが伝わるのかを考える。

こんなふうに、特徴に合わせて表現そのものを選んでいく方法もあります。

写真と想いから、ひとつの世界をつくる

もうひとつ、印象に残っているご依頼があります。
カナダへワーキングホリデーに行っている娘さんがいるお母さんから、
いつもお世話になっているホストファミリーに感謝を伝えたいという想いから、

「ホストファミリーと暮らすワンちゃんの写真を見て、nicoに浮かんだものを描いてほしい」

というご依頼をいただきました。

このご依頼で求められていたのは、ワンちゃんの姿を描くことだけではなく、
写真を見て私が何を感じ、そこからどんな世界をつくるのかという部分まで含めた一枚でした。

写真を見て印象に残ったのは、やさしい目とチャームポイントのお鼻。そして、作品を考えるうえでもうひとつ大きかったのが、ご依頼くださった方から伝わってきた想いです。

お話をする中で感じた、包み込むようなやさしさ。
お花を取り入れたいというアイデア。
ワンちゃんの写真だけではなく、そうした依頼者さんから受け取ったものも重ねながら、少しずつ作品の世界を考えていきました。

線画には、想像の中にある花や草木、どこか宇宙を感じるような形を。
背景には、夕方の空のようなあたたかい色を重ねました。この色も、ただ夕焼けを描きたかったから選んだものではありません。
ワンちゃんから感じたやさしさと、ご依頼くださった方から伝わってきた温かさ。
そこから私の中に浮かんだものを、線や形、空の色へと変えていきました。

今回のように、ワンちゃんの姿だけでなく、その背景にある想いまで受け取り、その方とワンちゃんからしか生まれない世界をつくっていくオーダーもあります。

完成した作品を見たホストファミリーは、涙を浮かべて喜んでくださったそうです。

「どんな絵になるんだろう」と、完成を楽しみに待つ。

描き方や完成形をすべて決めるのではなく、自分の想いを伝えて、そこから生まれる世界を作家に委ねてみる。
そんなオーダーの楽しみ方もあるんだな、と気づいたご依頼でした。

オーダーするとき、何を伝えたらいい?

ここまで紹介したような絵をオーダーするとき、

「何を伝えたらいいんだろう?」

と迷う方もいると思います。まず写真で見せてほしいのは、描いてほしい表情がきちんと分かるものです。
顔を中心に描くなら、「この表情が好き」と思う写真を。全身を描くなら、表情だけでなく、全体の姿が分かる写真があると嬉しいです。
そして、写真だけでは分からない特徴があれば、それも教えてください。

ここからは、写真以外のこと。
ペットについてだけではなく、ご依頼くださる方自身が好きなものや、作品に取り入れてみたいものがあれば、それも聞かせてください。

たとえば、

  • 好きな色や雰囲気
  • 作品に入れてみたいもの
  • 名前に込めた意味
  • 出会ったときのこと
  • 一緒に過ごしてきた中で、印象に残っていること

など。こうしたお話も、作品を考える大切なヒントになります。
名前の由来から色や形が浮かぶこともあれば、好きなものから背景やモチーフが広がっていくこともあります。
もちろん、伝えてもらったことをすべてそのまま絵に入れるわけではありません。
いろいろなお話を聞きながら、そこからどんな一枚にしていくかを考えていきます。

だから、完成形を細かく決めることよりも、

「この絵に何を込めたいんだろう?」

と考えてみると、作家に伝えたいことも見えてくるかもしれません。

実際のオーダーから、私も気づいたこと

こうしたご依頼をいただく中で、私自身も、ペットの絵には思っていた以上にいろいろな形があることを知りました。
普段作品をつくるときにも、
目の前にあるものをそのまま描くというより、そこから自分が何を感じたのかを大切にしています。
原画を描くときも、ロゴをつくるときも、ライブペイントをするときも、それは変わりません。

目の前にあるものや、そこで受け取ったものを、自分なりの線や色、形に変えていく。
ペットの似顔絵も、私にとってはそんな作品づくりのひとつです。

だからこそ、オーダーするときに一度考えてみてほしいのが、

「どれだけ似てる?」よりも、「何を、どんなふうに残したい?」

ということ。
その答えによって、選ぶ作家も、表現の仕方も、生まれる一枚も変わってくるのだと思います。

ペットの似顔絵をオーダーしてみたい方へ

「nicoが描いたら、どんな絵になるんだろう」

そんなふうに、完成までの時間も含めて楽しんでもらえる方と、一緒に一枚をつくれたら嬉しいです。
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「まずは少し聞いてみたい」という方は、InstagramのDMからでも大丈夫です。

こんな絵を描いています

私は、ひとつの表現やテーマにこだわらず、宇宙や生き物、訪れた場所や出会った人、そのとき心が動いたことやワクワクしたことから生まれる物語を、いろいろな形で描いています。
作品を見て、「これは何に見えるんだろう」「なんだか気になる」と感じたら、その感覚のまま自由に見てもらえたら嬉しいです。
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Instagramでは、完成した作品だけでなく、制作している途中の様子や、悩んだり迷ったりしたことも含めて、絵が生まれるまでをそのまま発信しています。

日々の中で感じたことや、そこから何を考えて、どう作品につながっていったのか。完成した絵だけでは見えない部分も、一緒に楽しんでもらえたらと思っています。

「ちょっと気になる」と思ってくださった方は、Instagramでものぞいてみてください。
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